2022年7月 燕岳①

日本三大急登を登った「遊友・燕岳山岳女子会」 燕岳①

燕岳山行リーダー 伊藤松雄


360度の大展望と線香花火・火玉の御来光


 着いた燕岳山頂からは「見渡す限りの山、そして山である」。こんな大絶景を見たのは久しぶり。なので紹介した~い。

 目の前には槍・穂高連峰と常念山脈の表銀座。真横に裏銀座の山々、そして立山・剣岳。白馬岳などの後立山連峰。北アルプスの名峰がズラ~リ連なっています。南に目を転じると、ど真ん中に富士山。右に北岳などの南アルプスと中央アルプス。左に八ヶ岳と奥秩父に浅間山。戸隠、妙高などの頸城山塊。凄い、凄すぎる360度の大展望と真綿色した大雲海。すると雲海の合間が徐々にオレンジ色に輝き、線香花火の火玉に化した御来光が山々を照らし始めたのです。

「万歳 万歳」。年甲斐もなくハシャグ、僕。スマホを前にしてポーズをとる遊友山ガールズ。しまいにはスクラム組んでの記念写真(コロナ、大丈夫‥?)


出発5日前に山小屋スタッフが陽性に

 しかし燕岳山行の5日前、宿泊する山小屋スタッフが陽性(コロナ)になり、山小屋は営業自粛。燕岳に行くか否かの判断が迫られました。正直言うと「中止にする」と思ったのですが、参加者皆さんの燕岳山行の思いは半端じゃなく、「中止です」と言えばあとが怖かったので😁。バス会社に連絡してギリ待ちにしました。   

 それから3日後、山小屋の営業を再開するとの返信。もうこの頃には中止と決めていたのですが、営業再開するというのだから行くしかないか、と、重い腰を上げて、皆さんに連絡。

 そして29日の4時、イザ燕(つばくろ)! 🚌。

 ありゃ、バスが来ね~っ。バス会社に電話‥「駅東口に行っていたので西口に回すよう指示しました」

「今回色々ありますね」と慰めめいたお言葉が‥。まあ、20分遅れなら何とかなるさ、と思いきや、あ りゃ、高速道路に入る道ではなく別な道を走っている😲。「間違いました」とドライバーさん。「今回いろいろありすぎ」とバス後方席。これじゃあ、眠ってはいられないなと仮眠を諦め、目をこわばらせると、顔も強ばって‥(えっ元々ですって?💢)すると今度は、高速道路を降りると細い道に急カーブ。ドライバー席の反対前席に座ったため、対向車が来る、来ないかを確認する羽目に‥トホホ。結局寝ぶそく~❗️❗️


山神様 助けて~ (^∧^)オ、ネ、ガ、イ 🙏 

 さあ!日本三大急登。「はじめから急登ですよ」とお話ししたように急登の連続。しかも暑い。頭のてっぺんから汗が噴き出てパンツもびしょ濡れ💦。

 「パンツ替えたい‥‥」というと、「ここで替えれば!」ですって‥😲。

 しかし最も心配していた急登も皆さんの頑張りで(特に北アルプス初めての吉村さん、秋葉さん)予定タイム通りに進んで、胸なでおろしていましたら、ポツリ、ポツリと冷たいものが‥「ザックカバーを付けましょう」「雨具は着なくてもいいですよ」と言った途端、ババババと大粒の雨。

 ヤッベ-。「でもすぐやむので私は傘だけ」。一端小雨になったものの、すぐに土砂降り。使い古しの傘なので縫い目から雨が漏れ出して、体はびしょ濡れ。

 山神様、助けて~🙏

               


歩程予定時間通りに ケガなく帰宅😍 燕岳❷ 


全身びしょ濡れは強力除湿で乾燥🍺


 「でもこの雨、小屋に着く頃には上がります」と言った通りに雨はやみ(約30分のスコール)、着いた山小屋からは、白い花崗岩とハイマツの緑に彩られた美しい「北アルプスの女王・燕岳」が、青い空を背景にお出ましで~す!!。

 小屋前テーブルを陣取っていると皆さん揃い、県民割りのクーポンを利用して1本500円もするビールの差し入れがありました🙇。ビール名はスーパードライ。ドライを飲めば濡れた体がスーパー(強力に)ドライ(除湿)になると思い、飲めないビールをグイッ、グイッと。うっまぁ~!!これだから山はやめられない。

 美味いお話しはここまでですが、もう一筆。それは夕食のこと。食事中アルコールは禁止とのこと。えっ!、お味噌汁やお茶を飲むのが良くて、なぜビールはダメなんだ💢と愚痴っていると、妻殿が席を離れて何処に‥‥!?「分らないように飲んでね」と、テーブル下からそっとドライが😻。流石は神さま、仏様、〇リ子様。その味は山より高いAI♥︎。

 食後小屋テラスに行くと、今まで見えなかった槍ヶ岳・穂高がバッチシと。

 「💌神様、槍が見えるからテラスに来て~」

 「部屋から皆さんとみています。疲れたので寝ます💌」🔔 ガ~ン。 

 じゃあ独りぼっちだけど飲むか‥。槍穂をつまみにウイスキーのお湯割りでの宴。見上げれば満天星に。山はシルエットになって幻想的です。やっぱ山は奥深く、寄り添ってくれるAI♥︎。

 「山を想えば人恋し 人をおもえば山恋し」


下山は無償の交通誘導員

 燕岳2日目はカンピカ☀︎。だが寝不足で頭がぼ~っと。眠った時間は1時間。なぜかって、内緒です。

 が、下山は交通誘導員になったボク。狭い登山道に登山者が次々と上がってくるのです。山は登りが優先。登ってくる登山者に道を譲るのが山ルール。しかも我がメンバーは10人。登ってくるたびに道を譲ったら下山出来ません。そのために、リーダーとして遊友の仲間に道譲りを指示するのは当たり前。しかし他メンバーに「はい、上がってきて」「道が狭いのでそこで待って」「下から登ってきます。上の方そこでストップ!」というもんだから、交通誘導員に早変わり👮しかし無償で。大げさに言えば、今日の燕岳登山者を仕切っているのは‥松〇 

<(`^´)>エッヘン。

 でも、もしかしたら俺の心臓に毛が生えているのかな‥(ハイ🙋だって、フンッ)

 それが登山口の中房温泉まで続いたのだから頭が疲れた~😣。が、すっかり寝不足を忘れての下山になりました。感謝すべきか、困ったことなのか‥。

 おもえば4月、武甲山でのこと、「この方たち燕岳に登れますか!?」って。

 「はい、登れましたよ」しかも山行予定時間内にです。そして転倒者はいなくケガもなく!!

 けど、下山中に「もう限界」といいながら頑張った「遊友ハイキングクラブ・燕岳山行女子会ご一行」の皆さん。凄い、あっぱれ~!!(あっぱれを2枚差し上げます) 

 本当にお疲れ様でした。私も足の骨折いらい、北アルプスに行けたこと感謝です。ありがとうございました。

         

皆さんと燕岳に登れた事に会長に感謝感謝です!

秋葉ちずる

 憧れの燕岳に行ってきました。(7/29~7/30)

不安と緊張で眠れず2:00起床。弁当、水2ℓ、その他必要品をザックに詰めて集合場所へ。

(4時出発の為、遠方の人はホテル宿泊)男性3人、女子7人全員集合。

 出発時間になってもバスが来ない⁉運転手の場所間違いで東口駐車、15分遅れで出発。バスの中で仮眠、朝食をとる。高速道路を降り、テレビの人気番組の「ぽつんと一軒家」に行くような険しい細い山道を走り、9:10有明荘に到着。燕岳登山口へ。

 北アルプスの三大急登に数えられる登山道は整備されておりジグザグ登りだが、久しぶりの登山にはキツイ!!! 40~50分毎に休憩の目安となるベンチで水休憩、富士見ベンチで昼食、オニギリ、胡瓜の漬物は、夏山登山には最高のご馳走!会長に冷感オシボリと冷たい水をタオルに含ませてもらい、合戦小屋をめざして登る。合戦小屋で冷たいスイカ🍉を食べ英気を養い燕山荘をめざす。程なく雲行きが怪しくなりポツポツ雨、瞬く間に大雨、あっという間に登山道は小さな川になってしまう。遠くで雷の音怖い、ピッチを上げて登る。14:40燕山荘に到着。皆でグータッチ✊やった~~、不安と緊張に解放された瞬間、嬉しさがこみ上げる。登り6時間余り頑張りました。

 着いた時は雨もやみ青空です。着替えを済ませ外のベンチで燕岳、北アルプスの山々や眺めながらビール🍺で乾杯、喉に沁みる~~‼ 山で飲むビールは格別美味しい‼ コマクサ群生地の可憐な花に疲れが癒される。夕食はハンバーグ、魚、煮物、デザート等、味噌汁ご飯はお代り自由、大満足。コロナ禍の為、オーナーのホルン演奏中止。残念😌…。部屋は増築の3階屋根裏の大部屋を遊友女子7人で使用、屋根裏部屋は天井が低く柱も多いので動くたびに頭やおでこを「ゴツン」とぶつけてしまう。痛いー!注意!!! 8時消灯。コロナ禍の為、マスク使用で就寝。

 翌朝3:30起床。外に出ると雲海、山に登らなければ見られない絶景に興奮状態 ‼ 4:00ヘッドライトを付けて燕岳山頂ヘ。徐々に空が明るくなり、雲海から昇るご来光の朝焼けの美しさに思わず手を合わせる。奇岩のイルカ岩、メガネ岩、砂礫の斜面にはコマクサがピンクの花をつけ目を楽しませてくれる。朝日に輝くアルプス山々を会長の説明を聞きながら景色を満喫して下る。

 朝食を済ませ水を補給、6:00下山。登もきつかったが下りもキツイ!!! 家族で登ってくる子供たちに元気をもらい、急斜面の所や足場の悪い岩場は腰を落とし、枝や木の根に掴まり慎重に下りる。登ってくる登山客も多く、お互いに道を譲り合って狭い登山道を怪我もなく無事有明荘に10:20到着。下り4時間疲れた~~!!会長に「燕岳に向けたトレーニング山行」をして頂いたので、長時間歩くことが出来ました。又、トレーニング中に下りのストックの使い方も教わったので、斜面を難なく下りることが出来ました。

 下山後、四季の郷「ほりでーゆ~」で汗を流し生ビール、美味しい安曇野の蕎麦を食べ、ホット一息入れる。疲れていたので予定していた穂高神社、田淵行夫記念館には寄らず、一路春日部へ。渋滞もなく18:00春日部に到着。

 2日間天気にも恵まれて楽しい山行でした。燕岳に登れた事に会長に感謝感謝です。ありがとうございました。会計担当の市川さん、一緒に登った皆さん大変お世話になりました。ありがとうございました。

 尚、今回の燕岳山行については会長に大変お世話になりました。当初は電車で行く予定でしたが、私たちの体調を考えてバスに変更。運賃の交渉をして頂き、電車よりも安く楽々移動できました。「燕山荘のコロナによる営業自粛」後の再開への問い合わせ、その都度状況をメールで連絡を頂きました。29日から再開になりましたが、コロナ禍での山行実施については大変悩まれたと思います。その他にも色々葛藤があったと思いますが、実施して頂き感謝しております。

 ありがとうございました。 秋葉